アブドゥルメジトの命により有名なアルメニア人建築家ニコゴス・バルヤンによって1853年に建てられた。そのバロックとロココ建築様式にはヨーロッパの影響が色濃くみられ、フランスのヴェルサイユ宮殿を思わせる雰囲気が漂う。ドルマバフチェ宮殿完成後スルタンたちはトプカプ宮殿を去り、帝国の末期までこの宮殿を住居とした。
宮殿の玄関ホールにはフランス・バカラ製の美しいシャンデリアがある。このホールはセラムルックと呼ばれる公式の場で、当時は男性のみが入ることができた。女性と子供はハレムと呼ばれる後宮に住んでいて、スルタンの寝室もハレムにあった。トルコ共和国を建国したムスタファ・ケマル・アタトゥルクは1938年にこの宮殿で死去した。宮殿内には多くの有名な画家による肖像画が飾られており、その中にはロシアのアイヴァゾスフスキーの作品もある。宮殿内には285の部屋と43のホール、6つのハマムがある。宮殿内でも目を引くのは、この宮殿用に特別につくられたヘレケ産の大きなカーペット。宮殿内のカーテンもヘレケ産のものが多い。